お祝いでいただいた、豪華で美しい胡蝶蘭。
その場をパッと華やかにしてくれる特別な存在ですが、いざ家に持ち帰ってみると「あれ…なんだかうちのインテリアから浮いてしまう…」と感じたことはありませんか?
「立派すぎて、どう飾ればいいか分からない」
「せっかくいただいたのに、おしゃれに見せられない」
そのお気持ち、とてもよく分かります。
実は、ほんの少しのコツを知るだけで、どんな胡蝶蘭もあなたのお部屋を格上げする最高のインテリアグリーンに生まれ変わらせることができるんです。
こんにちは。
元フラワーショップ店長で、現在は空間デザイナーとして活動しているHanaです。
これまで10年以上にわたり、数多くの胡蝶蘭とお客様の暮らしに寄り添ってきました。
この記事では、プロの視点から「いただきものの胡蝶蘭」が一瞬でおしゃれに変身する具体的な方法を、余すところなくお伝えします。
もう飾り場所に悩む必要はありません。
ぜひ最後まで読んで、あなただけの胡蝶蘭との素敵な暮らしをスタートさせてくださいね。
なぜ?いただきものの胡蝶蘭がインテリアに馴染まない理由
そもそも、なぜあんなに美しい胡蝶蘭が、お部屋に置くと違和感の原因になってしまうのでしょうか。
それには、贈答用ならではの理由がいくつかあります。
そのまま飾っていませんか?ギフトラッピングの罠
胡蝶蘭をいただいた時、まず目を引くのが豪華なラッピングではないでしょうか。
色鮮やかな和紙やリボンは、お祝いの気持ちを表現する素晴らしいものですが、ご家庭のインテリアにとっては少し過剰に見えてしまうことがあります。
また、ラッピングされたままだと鉢の中が蒸れやすく、胡蝶蘭の健康にもよくありません。
贈ってくださった方の気持ちに感謝しつつ、家に飾る際は思い切ってラッピングを外すことから始めましょう。
意外と目立つ「プラスチック鉢」と「業務的な支柱」
ラッピングを外すと、次に現れるのが白いプラスチックの鉢や、花を支えるための針金やテープです。
これらは生産者さんが胡蝶蘭を最高の状態でお届けするために必要なものですが、どうしても無機質で「業務用」という印象を与えてしまいます。
このプラスチック鉢の生活感を隠し、業務的な支柱の印象を和らげることこそ、おしゃれに見せるための最大のポイントなのです。
まずはシンプルにすることから始めよう
つまり、いただきものの胡蝶蘭をおしゃれに飾る最初のステップは、「お祝い用の豪華な装飾」を取り払い、胡蝶蘭そのものが持つ本来の美しさを引き出してあげること。
まずはラッピングを外し、胡蝶蘭をシンプルな状態にしてみましょう。
それだけで、ずいぶんとお部屋に馴染みやすくなるはずです。
ここからが、あなたの手で胡蝶蘭を最高に輝かせる、楽しいアレンジの始まりです。
胡蝶蘭が一瞬でおしゃれになる!魔法のアイテム「鉢カバー」の選び方
胡蝶蘭をシンプルな状態にしたら、次はいよいよ「魔法のアイテム」の出番です。
それが、鉢カバーです。
プラスチック鉢をすっぽりと覆うだけで、驚くほど胡蝶蘭の印象が変わり、インテリアに溶け込んでくれます。
ここでは、私がお客様に必ずお伝えする、失敗しない鉢カバー選びの3つのステップをご紹介します。
STEP1:素材で印象を決める
鉢カバーは素材によって印象が大きく変わります。
あなたのお部屋のテイストに合わせて選んでみましょう。
- 陶器・セラミック:王道でどんなインテリアにも合う 迷ったら、まずおすすめしたいのが陶器製の鉢カバーです。
程よい重厚感と高級感があり、胡蝶蘭が持つ上品な雰囲気を引き立ててくれます。
シンプルな白やマットな質感のものを選べば、モダン、ナチュラル、和風など、どんなスタイルのお部屋にも不思議と馴染みます。 - 自然素材(バスケット・ラタン):ナチュラルで温かみのある空間に 天然素材で編まれたバスケットタイプの鉢カバーは、空間に温かみと柔らかさをプラスしてくれます。
特に、北欧スタイルやカフェ風のナチュラルなインテリアとの相性は抜群。
胡蝶蘭の優雅さと、自然素材の素朴さのコントラストが、こなれた上級者のような雰囲気を演出してくれますよ。 - 金属・アイアン:スタイリッシュでモダンな印象 インダストリアルなインテリアや、キリッと引き締まったモダンな空間には、金属製の鉢カバーがおすすめです。
シャープで洗練された印象を与え、胡蝶蘭をまるでアート作品のように見せてくれます。
脚付きのスタンドタイプを選べば、高さが出て空間にリズムが生まれます。 - #### ガラス・クリア素材:軽やかで清潔感を演出
軽やかさや透明感を大切にしたいなら、ガラス製の鉢カバーも素敵です。
胡蝶蘭の根の状態が外から見えるので、水やりのタイミングを把握しやすいというメリットも。
清潔感があり、飾る場所を選ばないのも魅力の一つです。
STEP2:色で空間をコーディネートする
次に考えるのは「色」です。
お部屋全体のバランスを見て、最適なカラーを選びましょう。
- 失敗しないベーシックカラー(ホワイト、グレー、ベージュ) 色選びに自信がない方は、まずホワイト、グレー、ベージュといったベーシックカラーを選べば間違いありません。
これらの色はどんな色の胡蝶蘭やお部屋にも馴染みやすく、植物そのものの美しさを主役にしてくれます。 - #### 空間のアクセントになるカラーの選び方
もしお部屋にアクセントを加えたいなら、クッションやカーテン、アートなど、既にお部屋にある「アクセントカラー」と鉢カバーの色を合わせるのがおすすめです。
空間に統一感が生まれ、グッとおしゃれな印象になります。
STEP3:サイズ選びの黄金ルール
デザインや色が決まったら、最後に最も重要なのが「サイズ」です。
ここを間違えるとせっかくの鉢カバーが使えなくなってしまうので、慎重に選びましょう。
- 鉢とカバーの隙間は「指1〜2本分」がベスト 胡蝶蘭が入っているプラスチック鉢の直径と高さを測り、それよりも一回り大きいサイズの鉢カバーを選びます。
具体的には、鉢とカバーの間に入れる指が1〜2本分(2〜3cm程度)の隙間ができるのが理想的です。
この隙間が空気の通り道となり、通気性を保って根腐れを防いでくれます。 - #### 胡蝶蘭との高さのバランスもチェック
鉢カバーの高さも重要です。
カバーが低すぎて中のプラスチック鉢が見えてしまうのは少し残念ですよね。
逆に深すぎてもバランスが悪く見えてしまいます。
プラスチック鉢がちょうど隠れるくらいの高さを目安に選びましょう。
【場所別】プロが教える!胡蝶蘭の魅力を引き出すディスプレイ術
お気に入りの鉢カバーを見つけたら、次はお部屋のどこに飾るかを考えましょう。
胡蝶蘭の魅力を最大限に引き出す、おすすめのディスプレイスポットをご紹介します。
リビング:家族が集まる主役の空間に
家族が一番長く過ごすリビングは、胡蝶蘭を飾るのに最適な場所です。
サイドボードの上やテレビボードの横など、少し高さのある場所に置くと、自然と目線に入り、空間のフォーカルポイントになります。
リビングの主役として、華やかな雰囲気を演出してくれるでしょう。
玄関:お客様をもてなすウェルカムフラワーとして
玄関は「家の顔」とも言える大切な場所。
ここに胡蝶蘭を飾れば、お客様を最高のおもてなしでお迎えすることができます。
ただし、玄関は暗く、温度変化が激しいことも多い場所。
普段はリビングなど環境の良い場所に置き、お客様がいらっしゃる時だけ玄関に移動させる、というのも賢い方法です。
寝室・書斎:一日の疲れを癒すプライベートな空間に
胡蝶蘭は香りがほとんどなく、花粉も飛び散りにくい植物なので、寝室や書斎といったプライベートな空間にも安心して飾ることができます。
一日の終わりに、静かな空間で胡蝶蘭の凛とした姿を眺めれば、心が安らぎ、明日への活力が湧いてくるはずです。
ワンランク上の飾り方:高さと視線を意識する
もし床に直接置く場合は、フラワースタンドやスツールなどを活用して高さを出してあげるのがおすすめです。
目線が上がり、空間に立体感が生まれるだけでなく、風通しも良くなるので胡蝶蘭にとっても良い環境になります。
お気に入りの椅子や小さなテーブルを、胡蝶蘭専用の指定席にしてあげるのも素敵ですね。
もう一工夫!おしゃれ度を格上げする上級テクニック
鉢カバーを使い、飾る場所も決まった。
それだけでも十分素敵ですが、あともう一工夫で、まるでプロがコーディネートしたような空間に仕上げることができます。
鉢の表面を美しく見せる「マルチング」
鉢カバーから見えるプラスチック鉢の縁や、植え込み材(水苔など)が気になる場合は、「マルチング」を試してみましょう。
マルチングとは、鉢の表面をウッドチップやココファイバー、バークなどで覆うことです。
これだけで生活感が消え、見た目の美しさが格段にアップします。
乾燥を防ぐ効果もあり、園芸店や100円ショップでも手軽に購入できますよ。
周りの小物と調和させるコーディネート術
胡蝶蘭を単体で置くのではなく、周りの小物と一緒に飾ることを意識してみましょう。
例えば、洋書を数冊重ねた上に小さなグリーンを置いたり、お気に入りのアロマキャンドルやフォトフレームを隣に並べてみたり。
そうすることで、胡蝶蘭がインテリアの中に自然に溶け込み、あなたらしいストーリーのある一角が生まれます。
あえて支柱を外してみるという選択
贈答用の胡蝶蘭には、花の向きをそろえるためにしっかりとした支柱が立てられています。
この支柱をあえて外してみると、胡蝶蘭本来のしなやかな茎のラインが現れ、非常にナチュラルで動きのある表情を楽しむことができます。
茎が折れないようにそっと外す必要はありますが、より自然な姿で植物を楽しみたい方にはぜひ試してほしいテクニックです。
おしゃれに長く楽しむために。知っておきたい胡蝶蘭の基本のお手入れ
せっかくおしゃれに飾った胡蝶蘭、できるだけ長くその美しい姿を楽しみたいですよね。
胡蝶蘭は「育てるのが難しい」というイメージがあるかもしれませんが、ポイントさえ押さえれば、とても丈夫で毎年花を咲かせてくれる植物です。
「日当たり」と「風通し」が美しさの秘訣
胡蝶蘭が好むのは、レースのカーテン越しのような、柔らかい光が入る場所です。
強い直射日光は葉が焼けてしまう原因になるので避けましょう。
また、空気がよどむ場所は苦手なので、風通しの良い場所に置いてあげてください。
水やりは「控えめ」が正解
胡蝶蘭の失敗で最も多いのが、水のやりすぎによる「根腐れ」です。
植え込み材の表面が乾いていても、中はまだ湿っていることがよくあります。
水やりのタイミングは、鉢の中の植え込み材がしっかりと乾いてから。
目安としては、7日〜10日に1回、コップ1杯程度の水を株元に優しく与えるくらいで十分です。
「少し乾燥気味かな?」くらいが、胡蝶蘭にとってはベストな状態なのです。
花が終わってからも楽しむ方法
全ての美しい花が咲き終わった後も、胡蝶蘭との暮らしは続きます。
花が咲いていた茎を、根元から数えて4〜5節目の少し上でカットすると、そこから新しい花芽が出て、数ヶ月後には二度目の花を咲かせてくれることがあります。
すぐに二度咲きさせずに株を休ませたい場合は、茎を根元からカットしましょう。
来年の春、また美しい花を咲かせてくれるための大切な準備期間になります。
まとめ
さて、今回はいただきものの胡蝶蘭をおしゃれに飾るためのプロの技をご紹介しました。
- まずはラッピングを外し、シンプルな状態にする
- 魔法のアイテム「鉢カバー」を活用する
- 鉢カバーは「素材・色・サイズ」の3ステップで選ぶ
- リビングや玄関など、場所の特性を活かして飾る
- マルチングや小物との組み合わせで、さらに上級者な雰囲気に
- ポイントを押さえたお手入れで、長く美しさを楽しむ
たくさんのことをお伝えしましたが、まずは難しく考えずに、あなたの胡蝶蘭にぴったりの鉢カバーを一つ、探すことから始めてみませんか?
鉢カバーという一枚の服を着せてあげるだけで、胡蝶蘭は見違えるように輝き始め、あなたの暮らしにそっと寄り添う、かけがえのない存在になってくれるはずです。
いただいた大切な胡蝶蘭が、あなたにとって最高のインテリアグリーンになりますように。
心から願っています。